循環器でよく使われる薬の話③ ~リドカイン(リドカイン塩酸塩)~

リドカイン(リドカイン塩酸塩)

 

・適応

心室期外収縮心室頻拍、心筋梗塞時の不整脈防止。

 

・副作用

刺激伝導系抑制。ショック、意識障害、振戦、痙攣、悪性高熱、せん妄、しびれ感。

 

・禁忌

重篤な刺激伝導系障害のある患者(完全房室ブロックなど)

 

・使用法

0.5A~1Aを緩徐に静注。

1~2mg/minで持続点滴する場合もある。

 

・ポイント

Naチャンネルを抑制し、活動電位を短縮させる。

心房筋にはほとんど作用せず心室不整脈が適応になる。

第1選択薬ではないが過去の使用実績が豊富で危険性も少ないことからよく使用される。

局所麻酔薬としても有名で、細胞の興奮を鎮めるという意味で麻酔作用、抗不整脈作用も同じ作用である。